たこ・魚の目とは?
たこ(胼胝)・魚の目(鶏眼)は、いずれも足底などの皮膚の角質が分厚くなってくる病気です。
ウイルス感染である尋常性疣贅とは異なり、いずれも感染性はありません。たこは皮膚が単に分厚くなるだけであまり痛くないものを、魚の目は角質がくさび形に分厚くなり、まるでトゲがささっている様になって痛いものを言います(図)。このトゲになっている芯の部分を物理的に取り除く治療を行い、痛みを改善します。
野田阪神駅前いまい皮フ科小児皮フ科アレルギー科では、皮膚科専門医の院長がたこ・魚の目の診断と治療を行います。実際に受診してみると、たこや魚の目ではなく、実はウイルスいぼ(尋常性疣贅)だった、ということもしばしばあります。福島区、此花区でたこ・魚の目にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
原因
靴のサイズが違うのに歩き続けていたりすると、足の裏や指の特定の場所に加重がかかってしまい、その部分が分厚くなって発生します。よく、たこ・魚の目の対策で大きすぎる靴を履いていて、結局足が靴の中で動いてしまい、親指や小指が当たっている場合があります。硬い安全靴がぶかぶかだと、簡単にたこができます。
一方、カカトの外側にたこができる方は、歩き方が悪いことがあります。また、外反母趾(※1)や、足の指が地面に付かずに浮いている方は足の骨格のバランスが悪く、指にたこが出来やすくなります。ハイヒールを履いていると足指の付け根にたこができます。
(※1)外反母趾…足に合わない靴を長期間履くことなどの原因により、足の親指が小指側に変形し、「くの字」になる状態をいいます。
分類
1
たこ(胼胝)
角層が分厚くなる方向が外側で芯がない場合は通常のたことなります。次の魚の目よりも痛みはまだましです。
2
魚の目(鶏眼)
角層が分厚くなる方向が皮膚の側で、芯があるために、まるで針が刺さっているかのようになり、痛みが強くなります。この芯は皮膚科で取り除けます。
当院における治療
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削り処置
たこ(胼胝)や魚の目(鶏眼)を物理的に削り取ります。ただし対処療法なので、また再発することがあります。
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貼り薬
サリチル酸含有の貼り薬(スピール膏)を数日貼りっぱなしにして、角質を白く柔らかくさせ、その白い部分を取っていくことで治療していきます。この貼りっぱなしというのがポイントで、入浴時でもそのままでよく、無理に剥がす必要はありません。サリチル酸含有の貼り薬は、たこ(胼胝)や魚の目(鶏眼)よりも小さく切って貼ること、ずれないように固定をしっかりすることに注意してください。正常な皮膚に貼ってはいけません。
!日常での注意点
足が靴の中で前にすべっていかないように、靴紐をしっかり締めましょう。そもそも人間の足の大きさには左右差があるので、サンダル、スリッパ、スリッポンなどの、靴紐がない靴は避けてください。どうしても面倒な方はマジックテープの靴もあります。
また、足の大きさの左右差が大きい場合は、中敷きで調節することも必要です。安全靴のサイズがどうしてもうまく合わない場合は市販の指先パッドなどで積極的なサイズ調整が有効です。
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執筆者:
今井康友(医学博士、皮膚科専門医、アレルギー専門医)