アレルギー疾患とは?
アレルギー疾患は、体が花粉や食べ物、ほこりなどの特定の成分に対して身体が過剰に反応してしまい発生する症状の総称です。代表的な症状として、皮膚や眼のかゆみ、くしゃみや鼻水が挙げられます。
症状の重さは人により、バラバラであり日常的に悩まされている軽度な鼻水・くしゃみなどの症状がじつはアレルギーだったということは少なくありません。現在全人口の1/2程度が何かしらのアレルギーを持っていると言われています。アレルギー疾患は体質や環境要因が複雑に絡み合って起こると考られています。野田阪神駅前いまい皮フ科小児皮フ科アレルギー科では、皮膚科専門医、アレルギー専門医の院長がアレルギー疾患の治療を行います。福島区、此花区でアレルギー疾患にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
※出典:厚生科学審議会疾患対策部会およびリウマチ・アレルギー対策委員会により発表された「リウマチ・アレルギー対策委員会報告書」より
アレルギー疾患の原因
アレルギー反応はアレルギーの原因となる抗原(アレルゲン)に複数回接触したときに発生します。
アレルゲンに初めて接触したとき、免疫系がそのアレルゲンをを異物として認識します。例えば、花粉やダニ、食べ物の特定の成分、汗(汗で増えるカビ)などがアレルゲンです。体の免疫系はアレルゲンを処理し、特定のアレルゲンに対する抗体(IgE抗体)を作るように指示します。そして再び同じアレルゲンに接触すると、そのアレルゲンがIgE抗体と結びつきます。その結果、ヒスタミン、血小板活性化因子(PAF)、ロイコトリエンなどの化学物質を放出し、血管の拡張、粘液の分泌増加(→鼻水)などのアレルギー症状が現れます。
アレルギー反応はその日の体調で症状の出方が変わることもあり、重篤な場合にはアナフィラキシーなどの生命に危険を及ぼす場合もあります。自分が何に対してアレルギーを持っているのか??を認識をしておくことが重要です。
当院におけるアレルギー検査「最大50項目マルチアレルゲン同時測定」
現在、当院ではできる限り多くのアレルゲンに対して検査を行う為に、アレルギー検査の中でも項目数の多いMAST48に加えて、MAST48に含まれていないマラセチアIgEとリンゴIgEの個別検査を追加することで、合計50項目のアレルギー検査を同時に行う事ができます。
アレルギー検査の種類
アレルギー検査にはView39とMAST48という二つのアレルギー検査が存在します。どちらも血液を採取し一度に複数種類のアレルゲンに対してのIgE抗体レベルを測定出来ます。基本的なアレルゲンについてはどちらの検査でも測定出来るのですが、一部のアレルゲンについては検査対象に含まれていないケースもあるので注意が必要です。
また、MAST48では一部の項目はミックス項目となり、各構成アレルゲンについては各々の結果が出る訳ではありません。検査にかかる期間はどちらの検査も1~2週間程度です。
【MAST48とView39 共通の検査項目】
- 食物アレルゲン
-
- キウイ
- ゴマ
- バナナ
- ソバ
- 小麦
- ピーナッツ
- 大豆
- 米
- まぐろ
- サケ
- エビ
- カニ
- ミルク
- 牛肉
- 豚肉
- 鶏肉
- オボムコイド
- 卵白
- サバ
- 花粉アレルゲン
-
- オオアワガエリ
- カモガヤ
- ブタクサ混合物Ⅰ
- ヨモギ
- スギ
- ヒノキ
- ハンノキ
- シラカンバ
- 環境アレルゲン
-
- ヤケヒョウダニ
- ハウスダスト
- ネコ
- イヌ
- その他アレルゲン
-
- カンジダ
- アルテルナリア
- アスペルギヌス
- ラテックス
【MAST48のみ】
- 食物アレルゲン
-
- トマト
- モモ
- ヘーゼルナッツ
- クルミ
- アーモンド
- 環境アレルゲン
-
- コナヒョウダニ
- ペニシリウム
- クラドスボリウム
- その他アレルゲン
-
- ナガハグサ
- ハルガヤ
- ギョウギシバ
- オオブタクサ
- ブタクサモドキ
【View39のみ】
- 食物アレルゲン
-
- リンゴ
- 環境アレルゲン
-
- ゴキブリ
- ガ
- マラセチア
!当院がMAST48を採用している理由
当院では出来る限り多くの項目についてアレルギー検査を行っておく方が望ましいと考えています。その時点では重篤なアレルギー反応が出ていない、本人も気にならないような軽微な症状であったとしても、将来に渡って身体に問題がないと言い切れるわけではないためです。将来的なリスクを軽減する為に血液検査を受ける際は出来る限り多くの項目について検査を行っておく方が望ましいという考えのもと当院では検査できる項目の多いMAST48に検査項目を変更しました(以前はView39を行っていました)。ただし、View39に含まれていたリンゴとマラセチアがMAST48に含まれていないため、当院では臨床上必要と医師が判断した場合は追加項目としてこの2種類を追加して、最大で50項目の検査を行っております。
なお、症状に応じて、MAST48以外の項目の検査をお勧めすることや、検査項目を7種類程度に絞ることもあります(検査代金はその分安くなります)。
よくある質問
関連する症状の皮膚病一覧
執筆者:
今井康友(医学博士、皮膚科専門医、アレルギー専門医)