2021年12月の開業当初は、酒さ(ざ瘡)の治療が一般的な皮膚科と異なるのでは?と言われていた当院ですが、日本皮膚科学会が発行する「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン」が2023年版にアップデートされた結果、結局、当院の治療メニューとガイドライン2023年に記載の治療メニューはほぼ同じ内容になっており、教科書通りの標準的な皮膚科治療をきっちり真面目に提供するという当院の理念からずれていない治療になっているかと考えています。ガイドラインに書いてあることを簡単にまとめます。

 

エビデンスが高い治療

・遮光(低刺激の日焼け止め)、低刺激の洗顔料低刺激の保湿剤の使用

        ※新ガイドラインでは「しっかり保湿」ではなく低刺激な保湿(スキンケア)を選択するように注意せよ、という記載になりました!何種類も保湿剤を重ねて酒さを悪化させる方が多いため、当院では肌断食をするか、低刺激の保湿を最小限使用する程度にとどめるようにお話しています。

・光線療法 (Intense pulsed light(IPL))による血管の縮小術

・メトロニダゾール外用(商品名:ロゼックスゲル)

・アゼライン酸外用(商品名:ディーアールエックス® AZAクリア ※院内販売化粧品)

・ドキシサイクリン内服(商品名:ビブラマイシン)

 

エビデンスが低い治療

イベルメクチン外用

・漢方薬

 

上記はすべて当院で対応可能です。個々の治療・薬剤についてはリンク先をご覧ください。なお、顔の赤みに対しては理学療法(光線療法)が学会ガイドラインでは推奨されており、当院でもIntense pulsed light(IPL)による治療が可能です。なお、IPLはVビームとは異なり「逆に顔が赤くなった」「出血のような痕(紫斑)のダウンタイムが長く続く」といったことがほとんど無いのが特徴で、酒さの赤みに最適かと考えています。