日本人向け化粧品、らうたげシリーズ。トラネキサム酸配合の化粧水と、レチノール(ビタミンA)配合美容液の取り扱いを開始しました。ニキビ予防、稗粒腫の予防、アンチエイジング、色素沈着の改善、酒さなどの皮膚疾患のある患者さんの保湿に対応できるアイテムです。

(2023/10/2追記:使用方法などを追記しました。購入した方でパンフレットを無くされた方、このブログをご参照ください。)

 

ベピオもディフェリンもアゼライン酸も、ニキビ/酒さの薬はどれもピリピリ・ヒリヒリして塗るのが続かない!という方や、ニキビ痕が気になる方は、ぜひ最後までお読みください。

 

水 SUIBUN【匠】ベース1 低刺激な美白保湿剤です

150 ml 価格はこちらから

トラネキサム酸/グリチルリチン/ビタミンC/ ヒアルロン酸配合

無香料/無着色/パラベンフリー/ アルコールフリー/PEGフリー


今までの保険診療では、ニキビが治った後にできる褐色の炎症後色素沈着に対しては良い治療がありませんでした。


そこで、当院ではニキビ用の化粧水として、また肝斑や炎症後色素沈着のケアとして、特殊な化粧品「らうたげ 水 SUIBUN」の取り扱いを開始しました。

この有効成分であるトラネキサム酸は、外用薬として肝斑やシミの治療に用いられる美肌効果のある成分です。トラネキサム酸には、抗炎症効果だけでなく、メラニンを合成するメラノサイトを活性化させる物質であるプラスミンを抑制する作用があり、メラニンの生成を抑えます。内服薬として美容外科では処方されることが多いのですが、本来は止血薬であるために、血栓症のリスク増大や、ホルモン異常、消化器症状、肝障害などの副作用がありえるため、長期的に服用するのは当院としては推奨していません。そこで、外用剤に配合するという手法が注目されることになりました。トラネキサム酸は、紫外線の影響で悪化する一般的なシミや肝斑に対して使用する美容皮膚科が多いと思いますが、ニキビによる炎症後色素沈着の予防や改善にも効果を発揮しますので、ニキビ用の化粧水にトランサミンを配合することは理にかなっていると思われます。IPL(光治療)の前後に、抗炎症目的、肝斑抑制目的として使用することも推奨されます。
さらに、炎症反応を引き起こす物質の生成を抑制する作用を持つグリチルリチンも配合しており、ニキビの炎症や赤みのあるニキビ痕にも、効果が期待できます。

また、敏感肌の方が多い皮膚科患者さんのために、界面活性剤・防腐剤・アルコール・PEG(ポリエチレングリコール)などが入っておらず、お肌が敏感な方、他メーカーのスキンケア製品で荒れたことがある方、酒さの方におすすめです。ちなみに院長はアルコールフリーの化粧水を使用しないと、顔面が真っ赤になるのですが、この「水 SUIBUN」は大丈夫です。そのせいで特殊な容器に入っており、この容器がどうも高級感に欠けるのが難点なのですが、やはり皮膚科で取り扱うものは、容器の見た目で勝負する一般市販品とはことなり、中身で勝負している特殊な商品なのだとご理解くださいますようお願いいたします。

(使い方)
1日2回朝晩、洗顔後、1プッシュを、顔全体にこすらずに、塗布します。

なお価格が高いという方は(いえ、大容量ボトル(150mL)で量あたりの値段としては類似品より安いのですが)、ドラッグストアでニキビ用化粧水が売っているので、その案内をしています。ニキビなのに乾燥肌用の保湿剤をガンガン外用している方は、いますぐ何でもいいのでニキビ用の化粧水に変えることをお勧めします。

なお、ベピオ(過酸化ベンゾイル)やゼビアックス(オゼノキサシン)、クリンダマイシン、ナジフロキサシンなどの抗菌剤を処方されている場合は、化粧水である「らうたげ水SUIBUN」を顔全体に塗ってから、その後で処方薬を塗るのが通常の使い方になります。

 

ビタミンAのスキンケア「らうたげ」シリーズのコンセプト

上記の化粧水だけでもいいのですが、次に紹介するビタミンA美容液と混ぜて使うことができます。ビタミンAは、今最も話題の化粧品の成分であり、ビタミンAの肌への働きとしては(1)お肌のターンオーバー(入れ替わり)の促進による毛穴のつまりの改善やメラニンの排泄、(2)過剰な皮脂分泌の調節(皮脂過剰による毛穴を目立たなくする)、(3)肌ダメージの修復(セラミドやヒアルロン酸の増加)、(4)紫外線から肌を守る、などが言われています。

さらにこの美容液は特徴がありまして、

・必要な成分を手のひらで混ぜて一度で馴染ませることで、摩擦を抑えお肌を守る、新感覚の使用方法

→お肌の摩擦ダメージを最小限にする為に、使用直前に製品同士を手のひらの上で混ぜ合わせ、一気にお肌にのせます。化粧水→乳液→美容液→クリーム等と何度も塗ってお肌を不必要に刺激することはありません。また、直前に混ぜ合わせる製品だからこそ、保存料などの不必要な成分を極力省くことができています。

 

・敏感な肌質の日本人に適したレチノールを配合

→らうたげの美容液「治OSAMERU」は、欧米人に比べて刺激に弱い傾向にある日本人の肌に適したビタミンAであるリノール酸レチノールを中心としています。ゼオスキンやエンビロンなどの海外製品でビタミンA反応が出てしまった方にもお勧めできます。さらに、ビタミンCやE、βカロテンなどの抗酸化ビタミンも含有しており、肌を保湿、やわらかくし、ターンオーバーの正常化によってくすみ等の改善も期待できます。

 

・強い界面活性剤や強い防腐剤、アルコール類を使用していない

→界面活性剤・防腐剤・アルコールなどが入っておらず、お肌が敏感な方、他メーカーのスキンケア製品で荒れたことがある方などにもおすすめです。

 

治 OSAMERU【匠】A

30ml  価格はこちらから

リノール酸レチノール/パルミチン酸レチノール/ βカロテン/ビタミンC/ビタミンE配合

無香料/無着色/パラベンフリー/ アルコールフリー/PEGフリー

リノール酸レチノールとパルミチン酸レチノールを配合。新しいニキビができない肌、毛穴が目立たない肌を「水SUIBUN」との併用で目指していく製品です。皮脂の減少が期待できます。ニキビ対策だけではなく、抗シワ効果のあるレチノールと美白効果のあるリノール酸を合わせたものがリノール酸レチノールですので、保湿成分とあわせて、ハリのある美肌を目指します。今までのニキビ治療薬がどれも皮膚が赤くなって無理、という方にもお勧めできます。また、ベピオなどのニキビ治療薬が終了した方のよい状態をキープするための化粧品としても推奨できます。他ブランドの高額な類似品よりも安い価格で提供できています。

(使い方)
1日1回晩に、洗顔後、パール1粒大を化粧水「水SUIBUN」と混ぜ合わせ、やさしく顔全体になじませます。

ビタミンA反応が出にくい製品ですが、ニキビの原因である皮脂が減少することで乾燥肌になることがあり、最初は1日1回から開始します。レチノールは光で劣化するため、朝ではなく晩に使用したほうが効果的です。

 

守 MAMORU C1

30 ml  価格はこちらから

ビタミンC/βカロテン/ビタミンE/ ビタミンB5配合

無香料/無着色/パラベンフリー/ アルコールフリー/PEGフリー

こちらは、商品名の通り、守りのビタミンAである、βカロテン配合保湿剤です。Βカロテンは体内でビタミンAに変化するプロビタミンAとしての機能があり、必要な分だけビタミンAに変換されるため、マイルドにビタミンAを補給することができます。刺激になる場合も考えられる成分を極限まで排除し、赤ちゃんにもご使用いただける安全性の高い保湿剤です。

ベピオ(過酸化ベンゾイル)使用中の方にも「守」はオススメです。この場合、ベピオを先に塗ってから、顔全体に、下記の使い方のように「水」と「守」を混ぜたものを塗る方法もあります。これは、ベピオで皮膚のバリアを破壊した後で「守」を塗ることで、ビタミンAの肌への浸透が良くなることを狙っています。他のビタミンAブランドでバリア破壊剤を外用してからビタミンAを塗る順番になっているのと同じ理由です。

 

(使い方)
Step1

肌の状態に応じて「治」「守」を手のひらに出します。出す量のめやすはパール1〜2粒程度です。(パール1粒は直径約3㎜)「水」はこぼれやすいため最後に出すのがおすすめです。

 

Step2

すべてを混ぜ合わせます。らうたげ製品は、混ぜて使用できるよう設計されています。

これは、肌を擦る回数が1回でも減るように、という配慮です。

Step3

やさしく顔全体になじませます

 

上記製品を、お一人おひとりのお肌の状態や改善したいお悩みに合わせて、医師が診察のうえで、その方にあった使用方法をご提案させていただきます。ご興味のある方は、診察前の看護師の問診や診察中に医師にその旨をお伝えください。製品についてご説明させていただきます。