多汗症は保険診療の対象で、主に抗コリン剤の外用か内服が処方されます。注意点として、妊娠・授乳中、緑内障、前立腺肥大、心疾患、腸閉塞(イレウス)、重症筋無力症がある方は使用できません。
外用療法(塗り薬)
抗コリン剤外用
(脇の汗)腋窩に塗る「ラピフォートワイプ」 または 「エクロックゲル」は、即効性があり、1日程度持続します。
(手のひらの汗)手掌に塗る「アポハイドローション」は、即効性はありません。4週間くらいで徐々に効果が現れてきます。1年間続けると70%以上の患者さんが良くなります。
漢方薬内服 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう) などが有名です。
抗コリン剤内服 プロバンサイン(プロパンテリン臭化物)は即効性があり、約5時間ほど、効果が継続します。顔や頭皮などの外用療法が困難な部分に有効です。
多汗症のスキンケア用品もあります。
スキンケア(化粧品):手・足・脇の制汗剤(乾燥硫酸アルミニウムカリウム外用クリーム) (※保険適応外)
即効性があります。足の裏の汗には、こちらのクリームが効果的です。なお、汗が減ると脇の臭い(腋臭症)も改善します。