院長の今井の雑談コラムです。今年も試験の委員なので、日本アレルギー学会のアレルギー学会専門医試験の試験問題を作成しました。こちら、概ね正解率が75%程度になるように難易度調整が求められ、また、形式としても、いわゆる医師国家試験と同じような形式になるようにしないといけません。そういう意味では大学教員が作成するのが良いのでしょうが、臨床的な試験問題は元大学教員のアレルギーをやっている開業医が作成したほうがいいということなのでしょうか、最近は毎年、試験問題の作成が回ってきます。

 

・・・どんな問題を作成したかはもちろん絶対的な秘密ですが。

 

いずれにせよ、アレルギー専門医というのは、どうも若手医師からも不人気な分野で、簡単に言うと経済的に不利だからだと思うのですが、アレルギー疾患は併発が多く、アトピー性皮膚炎(皮膚科)+ぜんそく(内科)+花粉症(耳鼻科)+アレルギー性結膜炎(眼科)と多数の診療科で診察が必要な状態になってしまうことから、これら多数の診療科を横断・包括する概念として「アレルギー学会」があり「アレルギー専門医」という資格があるわけです。つまり、「皮膚科専門医+アレルギー専門医」とか「小児科専門医+アレルギー専門医」といった組み合わせで取得する2階建て部分の専門医となります。治療薬が上記4つの疾患で共通しているものも多くありますので、診療科を横断した研究・医師への教育を行う学会というのは、とても重要だと思います。